SHOW-CASE PROJECT Extra-1 冨井大裕 モノコトの姿
慶應義塾大学アート・センターでは、若い世代が学ぶ大学という場でこそ、現代という同時代を生きるアーティストたちの作品と出会い、多様な視点に触れる機会を作ることが重要と考え、現代美術展を企画してきました。新たな試みとして、既成品を用い独自の眼差しでその新たな側面を見出す作品で知られている美術家・冨井大裕と3年間にわたる展示プロジェクトを始動します。展覧会は時間と場所が区切られている「出来事」です。通常は一期一会的に成り立つもので、それが展覧会の魅力でもあります。その「出来事」を3年の連続形で考えることによってどのような展開が可能なのか、小さな展示室から新しい「出来事」の挑戦を発信します。
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本年から3年にわたる「SHOW-CASE PROJECT Extra」は、一人の作家が、同じ展示室に連続してアプローチする取り組みです。
SHOW-CASEは展示ケースのことですが、それはいわゆる展示ケースを指すと同時に、「ケースを見せる」と捉えることもできます。ある対応や態度を見せること、ケースを示すということです。かつて、このような考え方で、一つの展示ケースを提案し、そこから様々なアプローチを引き出すプロジェクトのプロトタイプを一緒に作ったのが冨井大裕でした(http://www.art-c.keio.ac.jp/research/research-projects/show-case-project/)。
ある展示の枠組みが与えられてそこに様々なアプローチをする――アート・センターの45㎡の展示室1室という展示空間もまた、ひとつのSHOW-CASEと捉えられるのではないか。あるいは更に、展覧会という枠組み自体がSHOW-CASEとして機能していると捉えることもできるのかもしれません。そこで、今回の企画はいわば、ショーケースプロジェクトの番外編として「SHOW-CASE PROJECT Extra」と呼ばれることになりました。
この3回の展示を通して、展示空間と作品の関係、展覧会という枠組みそのものを問いかけ、通常は「出来事」として、基本的に単発で発生する展覧会が連続したときに立ち現れるある種の空間性など、この変則的な試みの中で生じる様々な事象や感得できることを企画者、アーティストが共に、そして観客の皆さまと味わい、考えていきたいと思います。
第1回=Extra-1は「モノコトの姿」というタイトルのもと、彫刻の根本を探るような問いかけが発せられます。ぜひ、会場でアーティストの挑戦をご覧ください。
ポスター:ダウンロード
DM:ダウンロード
日時
2024年10月21日(月)- 2025年1月24日(金)
11:00-18:00
土日祝・12月28日(土)- 1月5日(日)休館
場所
慶應義塾大学アート・センター
(三田キャンパス南別館1階アート・スペース)
対象
どなたでもご参加いただけます
費用
入場無料
お問い合わせ
慶應義塾大学アート・センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
TEL 03-5427-1621 FAX 03-5427-1620
pj.ca.oiek.tsda@ijnet-ca
展覧会[SHOW-CASE PROJECT Extra-1]
日時
2024年10月21日(月)- 2025年1月24日(金)
11:00-18:00
土日祝・12月28日(土)- 1月5日(日)休館
場所
慶應義塾大学アート・センター(三田キャンパス南別館1階アート・スペース)
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス南別館
最寄駅:JR山手線・京浜東北線田町駅、地下鉄三田線三田駅、大江戸線赤羽橋
対象
どなたでもご参加いただけます
費用
入場無料
お問い合わせ
慶應義塾大学アート・センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
TEL 03-5427-1621 FAX 03-5427-1620
pj.ca.oiek.tsda@ijnet-ca
主催・共催など
主催:慶應義塾大学アート・センター
出品予定作品/参考作品
冨井大裕《塵取りの関係 #1》2020 塵取り、ボルト、ナット(出品予定作品)
撮影:柳場大 ©Motohiro Tomii, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
冨井大裕《紙屑と空間(試作) #1》2020 紙(出品予定作品)
撮影:柳場大 ©Motohiro Tomii, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
冨井大裕《風船と自立 #17》2024 石膏、サイザル麻(出品予定作品)
撮影:冨井大裕 ©Motohiro Tomii, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
冨井大裕《線の関係 #1-7》2022-23 塵取り、ボルト、ナット(参考作品)
個展「今日の彫刻」展示風景|栃木県立美術館|2023
撮影:柳場大 ©Motohiro Tomii, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
冨井大裕《嵩張りと連結 #6》2023 バインダー、ボルト、ナット(参考作品)
撮影:柳場大 ©Motohiro Tomii, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
冨井大裕 とみい もとひろ
Photo©️Kuge Yasuhide
1973年新潟県生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コース修了。活動初期の石膏による小さな人型の作品を経て、スーパーボール、クリップ、鉛筆、ハンマーなど、多種多様な既製品を用いて立体作品を構築する作品スタイルへと移行。並べる、重ねる、束ねる、折り曲げるといったシンプルな手法によって、既製品を本来の意味や機能から解放し、彫刻の新たなあり方を探求し続けている。X(旧Twitter)にて毎日発表される「今日の彫刻」などと併せ、既存の展示空間や制度を批評的に考察する活動も行う。主な展覧会に「横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR 世界はどこまで知ることができるか?」(横浜美術館/日本郵船海岸通倉庫、2011年)、「MOTアニュアル2011 Nearest Faraway|世界の深さのはかり方」(東京都現代美術館、2011年)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋-日本と韓国の作家たち」(国立新美術館、東京/韓国国立現代美術館、ソウル)、「Re construction 再構築」(練馬区立美術館、2020年)など。2023年には個展「みるための時間」(新潟市美術館)、「今日の彫刻」(栃木県立美術館)を開催。現在、武蔵野美術大学教授。
展覧会へお越しの皆さまへ
「アート・スペース」は小規模の展示室になります。
学生向け授業または一般団体で、15名以上でお越しの際は、
事前にアート・センターまでお知らせください。
スムーズにご覧いただけるよう、リーフレットなどの準備をいたします。
他のお客様もいらっしゃいますので、
ご迷惑とならないよう、ご配慮いただけますと幸いです。
また、授業等でアート・スペース内にてレクチャーをされる場合は
必ず事前にアート・センターへご相談ください。
ご理解・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。