釈宗演と近代日本——若き禅僧、世界を駆ける
夏目漱石が参禅したことでも知られる釈宗演(1860─1919)は、明治26年(1893)にシカゴで開催された第1回万国宗教会議に福沢諭吉の援助を得て参加し、初めて世界に「ZEN」を紹介した禅僧です。鈴木大拙の翻訳による英語での発信をはじめとして、晩年まで欧米や東アジア諸国を精力的に巡るなど、常にグローバルに活躍しました。
26歳という異例の若さで修行を終え、すでに僧としての地位を築いていた釈宗演は、師の反対を押し切り慶應義塾に入学。英学を学び、ついでセイロンに留学。アジアの実情を目の当たりにするとともに、日本仏教や仏教そのものを世界の宗教地図の中で相対化する視座を獲得し、生涯にわたって「近代」という問題と格闘しました。本展では、初公開を含む約100点の資料から破天荒な国際人としての萌芽を若き日に探ります。
展覧会チラシ(PDF, 2.3 MB)
※ 関連行事に関して上掲のチラシから変更点がございます。最新情報につきましては当ウェブサイトをご確認ください。
日時
2018年6月4日 [月] 〜8月6日 [月]
場所
第一会場:慶應義塾図書館展示室 [三田]
第二会場:慶應義塾大学アート・スペース
対象
どなたでもご覧いただけます
日時
第一会場:慶應義塾大学図書館展示室 [三田]
2018年6月4日 [月] 〜8月6日 [月]
9:00 - 18:20(土曜日は9:00 - 16:50)
日・祝日休館
第二会場:慶應義塾大学アート・スペース
2018年6月4日 [月] 〜8月6日 [月]
10:00 - 17:00
土・日・祝日休館(ただし、6/23、7/21は開館)
※ 本展覧会は展示替えがございます。詳細は出品リストをご確認ください。
第1期:2018年6月4日[月]〜7月4日[水]
第2期:2018年7月5日[木]〜8月6日[月]
※ 第一会場と第二会場で休館日が異なります。
※ 図録販売は第二会場のみで行なっております。第二会場の休館日にはご購入いただけませんのでご注意ください。
場所
第一会場:慶應義塾図書館展示室 [三田]
東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学キャンパス内
第二会場:慶應義塾大学アート・スペース
東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学南別館1階
対象
どなたでもご覧いただけます
費用
入場無料
お問い合わせ
慶應義塾福沢研究センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
Tel: 03-5427-1604
pj.ca.oiek.ofni@cmf
主催・共催など
主催:臨済宗大本山円覚寺、慶應義塾福沢研究センター(主管)、慶應義塾大学アート・センター、慶應義塾図書館
展示資料紹介
左から順に
- 洋装の釈宗演、明治38年、東慶寺
- 文殊菩薩坐像、室町時代、円覚寺
- 釈宗演墨跡《七仏通戒偈》明治〜大正時代、東慶寺
- 島崎柳う筆《釈宗演像》大正時代、東慶寺(2期のみ展示)
出品リスト
展示作品リスト(PDF, A5版, 249KB)
Checklist in English (PDF, A4, 118KB)
展覧会公式図録
出品作品の図版や資料翻刻に加え、さまざまな分野の著者による論考を掲載。
釈宗演の幅広い活躍を知ることのできる一冊です。
第二会場(アート・スペース)にて2300円でご購入いただけます。
※ 会場限定御朱印付き。その場で墨書いたします。
【掲載論考】
横田南嶺「円覚寺と釈宗演老師」
馬場紀寿「「大乗仏教」と「上座部仏教」の誕生――釈宗演が近代仏教学へ与えた影響」
都倉武之「釈宗演は「世界にZENを紹介」したか?」
白石大輝「シカゴ万国宗教会議と福沢諭吉書簡」
横山寛「禅僧・文学士・陸軍中尉 植村宗光」
梅沢恵「円覚寺五百羅漢図と近代」
小平麻衣子「夏目漱石と釈宗演――もっと、ぎろりとしたところ」
中野慎之「近代画家の参禅」
本間友「二人のノグチ――「無」をめぐって」