幕末を記録する:二条家文書の世界
一昨年、初めて開催した文学部古文書室展Ⅰでは、「野村兼太郎収集資料の世界」として、本室所蔵史料の中心を占める農村関係文書主体の展示会を、そして昨年の文学部古文書室展Ⅱでは、「「武」を記録する」として、武家関係文書を中心に展示会を行ってきました。本室所蔵の基本的な史料を紹介することを目的に据えた、展示品も20点に満たないごくささやかな試みに過ぎませんでしたが、幸い、学生、教職員、一般の方も含め、多くの皆様にご来場いただくことができました。
今回は、五摂家の一角を占め、天皇の即位儀礼のひとつである即位灌頂の秘儀を代々執行するとともに、幕末期には公武合体派公家として独特な役割を演じた二条家の文書を中心に、展示会を開催することにいたしました。
本室所蔵の二条家文書は、家臣たちにより毎日書き継がれてきた役務上の日記・記録類約1300冊と、その他の一紙類約1000点など都合2300点ほどになり、時代的には文化文政期以降、幕末から明治初頭のものが大部分を占めています。残念ながら、虫損などのために開くことすらままならないものや、一部が欠損している冊子類も少なくありませんが、今回はその中から「幕末を記録する」というサブタイトルを付け、幕末期を象徴するいくつかの出来事を選び、その関連史料を展示します。
孝明天皇の厚い信頼を受けつつ、将軍家茂や慶喜、京都守護職松平容保などと密接な交流を持ち続けたことで知られる二条家当主斉敬をめぐる記録を通じて、広汎な公家の活動のごく一部に過ぎませんが、二条家と朝廷や幕府、大名や百姓一揆の指導者との関わりについて、実際の史料を御覧いただきながら想像していただければ幸いです。
日時
2015年10月5日[月]– 10月23日[金]10:00-19:00
場所
慶應義塾大学アート・スペース
対象
どなたでもご参加いただけます
費用
入場無料
お問い合わせ
慶應義塾大学アート・センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
Tel. 03-5427-1621 Fax. 03-5427-1620
pj.ca.oiek.tsda@ijnet-ca
展覧会[文学部古文書室展]
日時
2015年10月5日[月]– 10月23日[金]10:00–17:00(金曜19:00まで/土日祝日閉館)
場所
慶應義塾大学アート・スペース
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学南別館1F
Tel. 03-5427-1621 Fax. 03-5427-1620
最寄駅:JR山手線・京浜東北線田町駅、地下鉄三田線三田駅、大江戸線赤羽橋
対象
どなたでもご参加いただけます
費用
入場無料
お問い合わせ
慶應義塾大学アート・センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
Tel. 03-5427-1621 Fax. 03-5427-1620
pj.ca.oiek.tsda@ijnet-ca
主催・共催など
主催:慶應義塾大学文学部古文書室、慶應義塾大学アート・センター