慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

アート・アーカイヴ資料展XIV 「鎌鼬美術館設立記念 KAMAITACHIとTASHIRO」

鎌鼬、田代、土方巽

『鎌鼬』の撮影は1965年に羽後町田代で行われました。被写体となった土方巽は、田んぼを疾走し、野良を跳び、稲架に駆け上がり、里の人たちを巻き込んで道化となり、まさに野を劇場として踊ったのです。鎌鼬の里は、まさにこの時に生まれました。

それから半世紀、里は静かなままで、同じ風景を見せてくれています。しかし、里の人たちの心の中には、あの奇怪な男、土方巽が今も棲んでいて、時に懐かしく思い出すのです。そして、土方巽の死去から30年の今年、里の記憶の中で踊る土方巽が、鎌鼬美術館として動きだそうとしています。記憶と変わらぬ風景に導かれ、半世紀の時を超えて、鎌鼬の里をミュージアムとして再発見すること。それが鎌鼬美術館なのです。

アート・アーカイヴ資料展XIV「鎌鼬美術館設立記念 KAMAITACHIとTASHIRO」では、土方巽を写した細江英公の写真集『鎌鼬』からの作品を展示するとともに、田代の里の四季を撮影した写真や映像、里の文物を通して、鎌鼬美術館の舞台である鎌鼬の里を紹介します。

日時

2016年6月1日[水]ー2016年7月15日[金]

場所

慶應義塾大学アート・スペース

対象

どなたでもご観覧いただけます

費用

入場無料

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
03-5427-1621

展覧会[アート・アーカイヴ資料展XIV]

日時

2016年6月1日[水]ー2016年7月15日[金](月曜〜金曜、10:00〜17:00)

場所

慶應義塾大学アート・スペース

〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス南別館1F
最寄駅:JR山手線・京浜東北線田町駅、地下鉄三田線三田駅、大江戸線赤羽橋

 

対象

どなたでもご観覧いただけます

費用

入場無料

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
03-5427-1621

主催・共催など

主催:慶應義塾大学アート・センター
協力:細江英公写真芸術研究所、NPO法人舞踏創造資源
後援:羽後町、AAB秋田朝日放送株式会社
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
企画・構成:慶應義塾大学アート・センター 土方巽アーカイヴ


細江英公の写真集『鎌鼬』の撮影は、秋田県羽後町田代で1965(昭和40)年9月に行われました。土方巽が案内して訪れた田代での撮影は2日間で、土方巽は田んぼを駆け、空中を跳び、道化となり、馬鹿王を演じ、里の人たちを巻き込んで去ったのです。今回の展示では、『鎌鼬』の写真のほかに、田代の里の四季を撮影した写真や映像、そして稲架の展示も行い、半世紀前の風景がそのまま残る鎌鼬の里を紹介します。

『鎌鼬』の撮影地、田代では、地域有志の方々によって「鎌鼬美術館」の設立が企図されています。同美術館は、羽後町が運営する旧長谷山邸を展示館とする構想・計画ですが、同時に田代の田んぼ、稲架のある風景、そして田代の人々の暮らしそのものも含めて、地域全体がまた、美術館であるとも言えます。

本年は土方巽の没後30年にあたります。本展も、土方巽メモリアル30を記念するイベントとして開催されます。さらに本展終了後には、本展と連携して、秋田市立赤れんが郷土館において「土方巽の秋田」展が、同記念イベントとして開催されます。
この一連の展覧会の開催をもって、土方巽の生地・秋田が舞踏の聖地として、いっそう注目されることを期待します。

出品内容(予定)

  • 細江英公 写真『鎌鼬』より
  • 細江英公 『鎌鼬』撮影コンタクト帳(初公開)
  • 横尾忠則 ポスター 「土方巽と日本人」
  • 桜庭文男 写真 秋田の写真家による、田代の四季
  • 藤原 峰 映像 稲架のある里の風景
  • 稲架、鼬(剥製)