慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

地域の文化と記憶を映像資料で読み解くラーニング・ワークショップ「コレクティヴ・メモリー3 技術編(全2回)」──「バックトゥザフューチャー1:未来を記録したもの」 都市のカルチュラル・ナラティヴ

私たちが行ってきた「コレクティヴ・メモリー」では、個人の持っている記憶を地域や集団の記憶として公共化することについて「写真」を切り口に学んできました。都市において文化やコミュニティの分断を防ぎ、蓄積されてきた文化の接続をはかることは、大きな課題です。新旧コミュニティのコミュニケーションの創出を目指し、2年間におよぶ活動を行ってきました。
 
今回は動画の記録媒体であるフィルムやビデオ・テープに主眼を置きます。さまざまなデジタル・データが私達のコミュニケーションの中心的メディアとなる一方で、最近敢えてレコードを買い求めたり、フィルムで写真や映像を撮影したりする流行が起こっています。デジタルとアナログの記録メディアの差異とは何でしょうか。アナログメディアのデータをデジタル化すればそれで事足りるのでしょうか。このラーニング・ワークショップは、個人を通じた地域の記録を発掘、保存することを目的として、まずはメディア論と歴史の問題を絡ませながら、メディアの移行に関して議論をしていきます。公的に重要だと見なされる映像だけを対象とするのではなく、ホーム・ムービーなどの私的な映像も重要な記録対象として捉えます。
 
第一部では、若年層の参加者を中心にアート・センターの収蔵庫で資料やデジタル化の現場を見学する機会を設けます。アナログ媒体を扱っていた技術者の多くが定年を迎える今、デジタル偏重に陥らずアナログの技術を若い世代に伝達すること、またデジタル化を通して自らの手で資料保存のDX化をはかるためにまずは指針を構築することを目指します。
第二部では、国立映画アーカイブから講師をお招きします。世代の別なく大量廃棄する時流の中でデジタル化の重要性を再確認しつつ、「もの」を存続させることの重要性を改めて考えるためのディスカッションを行います*。

 

* 2021年に国立映画アーカイブが「マグネティック・テープ・アラート: 膨大な磁気テープの映画遺産を失う前にできること」というフォーラムを開催しました。2025年までにデジタル化されなければ磁気データが失われかねないと、継承を行う上での一つの基準が提示されました。

 

チラシ:ダウンロード

日時

2023年9月27日(水)第一部 17:00-
          第二部 18:00- (終了20:00予定)

場所

慶應義塾大学 三田キャンパス 南別館2階アート・センター内収蔵庫、南校舎451教室

対象

どなたでもご参加いただけます。定員20名(応募多数の場合は抽選)

  • 第一部は10名限定、20代以下を優先いたします。
  • 第一部のみ、または第二部からの参加も可能です。
  • 本企画は、ディスカッションを取り入れたラーニングワークショップです。
    受講にあたっては、積極的な参加と発言が期待されています。

予約方法は下記「お申し込み方法」をご覧ください。

費用

無料

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
「都市のカルチュラル・ナラティヴ」プロジェクト(担当:石本・木原)
Tel. 03-5427-1621

ワークショップ[都市のカルチュラル・ナラティヴ]

日時

2023年9月27日(水)17:00〜20:00
【全2回】*第二回は秋学期中に開催予定。

場所

第一部 慶應義塾大学三田キャンパス南別館2階アート・センター内収蔵庫
第二部 慶應義塾大学三田キャンパス南校舎451教室

対象

どなたでもご参加いただけます。定員20名(応募多数の場合は抽選)

  • 第一部は10名限定、20代以下を優先いたします。
  • 第一部のみ、または第二部からの参加も可能です。
  • 本企画は、ディスカッションを取り入れたラーニングワークショップです。
    受講にあたっては、積極的な参加と発言が期待されています。

予約方法は下記「お申し込み方法」をご覧ください。

費用

無料

お申し込み方法

下記のフォームよりお申し込みください。〆切:9月18日(月)
詳細はこちら

登壇者/出演者

講師:三浦和己(国立映画アーカイブ)

コーディネーター
石本華江(慶應義塾大学アート・センター 所員)、久保仁志(慶應義塾大学アート・センター 所員)

講師プロフィール:

三浦和己(みうらかずき)Kazuki Miura
独立行政法人国立美術館 国立映画アーカイブ 主任研究員
2000年、株式会社IMAGICA(現IMAGICA EMS)入社。フィルムプロセス機器のメンテナンス、改良に従事。その後、映像・音声の修復業務、デジタルリマスターに関する技術コーディネート業務を経て、2014年より現職。フィルム映画及びデジタル映画の保存、復元等を担当している。

タイムテーブル

「バックトゥザフューチャー1:未来を記録したもの」

ゲストスピーカー:三浦和己(国立映画アーカイブ)
司会進行:久保仁志(慶應義塾大学アート・センター)
 

第一部 17:00〜 ビデオのデジタル化実践とアーカイヴ収蔵庫見学|慶應義塾大学三田キャンパス南別館2階アート・センター内収蔵庫
第二部 18:00〜 トークセッション/ディスカッション|南校舎451教室
 

お問い合わせ

慶應義塾大学アート・センター
「都市のカルチュラル・ナラティヴ」プロジェクト(担当:石本・木原)
Tel. 03-5427-1621

主催・共催など

主催:慶應義塾大学アート・センター
助成:令和5年度 文化庁 Innovate MUSEUM事業