慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

慶應義塾大学アート・センター シンポジウム「松本隆<言葉の教室>@三田」が開催されました!

6月17日(金)18時30分より20時過ぎまで、作詞家の松本隆氏(塾員)をお迎えし、三田キャンパス南校舎ホールにて、シンポジウム「松本隆<言葉の教室>@三田」が開催されました。会場には、塾生、教職員、一般の方々含め、約500名ほどの聴衆が事前申し込みの上参加しました。

前半はラジオ番組プロデューサーでライターの延江浩氏(塾員)との対談、後半は創作の授業などから募集された14名の塾生による質問に答える2部構成。義塾での思い出話や、名曲の制作秘話など、貴重なお話を聞くことができました。塾生たちの質問はかなり盛りだくさんで、難問、珍問もありましたが、松本さんは全ての質問に丁寧に、面白く答えてくださいました。

松本さんの学生たちへのメッセージは、話題は多岐にわたりましたが、その目指すところは「表現を説明し過ぎるな」ということに集約されるものだったように思われます。近年の日本の表現は、「歌でも、ドラマでも、説明し過ぎ」と断じる松本さんは、直接的な説明を避け、具体的な事物や表情の描写に濃厚な意味を込める自身の発想や方法を、さまざまな角度から塾生たちにご教示くださいました。「ナンセンス」な表現の働きについて問おうとする学生に対して、「君は間違っている。ナンセンスによって“余白”を作るんじゃないんだよ。そうじゃなくて、言葉をどんどん刈り込んでいくことで、意味はむしろ圧縮される。“ナンセンス”じゃないんだ」と答えるなど、松本さんの真剣な討論への姿勢に、会場は次第に熱を帯びていきました。

シンポジウムの内容は『三田文學』秋号にも収録される予定です。

 

 

 

 


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