草月アートセンター・コレクション
草月アートセンター(1958-1971)の印刷物を中心とした資料体。
草月アートセンターは勅使河原宏をディレクターとして旧草月会館において設立された組織である。その機関誌『SAC』の創刊号(1960)で「『総合化』という現代芸術全てのジャンルに共通した課題がはっきりと打ち出されている」(安部公房)と語られているように、単一のメディア(ジャンル)を掘り下げるだけではなく、単一メディアの分解および諸メディアの結合という「インターメディア」性を模索したイベントが多数行われていた。主要なシリーズ・イベントとしては「草月ミュージック・イン」「草月コンテンポラリー・シリーズ」「草月シネマテーク」などが挙げられ、およそ290件に及ぶイベントが行われた。2008年の預託を経て、2013年、一般財団法人草月会から印刷物を主とした資料を寄託されたことを機に開設。
中心となるのはイベントに際し発行されていた各種印刷物(290件)である。その他、「EXPOSE1968」関連写真(5バインダー)、関連記事(6バインダー)、その他書類(2ボックス)、総計:303件を所管。60年代の芸術に起きた様々な横断的試みを知る上で重要な資料である。