慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

慶應義塾三田キャンパス 建築プロムナード——建築特別公開日

 本催事の目的は、慶應義塾大学内で最古の歴史を誇る三田キャンパスにおいて、歴史的建造物や著名建築家の手になる現存する建物についての建築リテラシーを、学生や教職員、地域の方々に高めてもらう点にある。建築物を大学の重要な「アート・リソース」と捉え、通常非公開となっている建物を一般に公開し、歴史・文化的に意義を有するさまざまな建築物を鑑賞、体感してもらうことを企図した(2015年より実施)。

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 本年度は、2日間で演説館295名/旧ノグチ・ルーム219名の来場者を記録した。昨年度より若干減ったものの、本年度も港区との連携事業の日程とうまくリンクさせたこと、昨今の建築鑑賞や街歩きの人気・ブームが後押ししたことにより、参加者の年齢や所属、職業に関しても非常に幅広い層からの参加を得ることができた。本催事では通常一般公開されていない演説館と旧ノグチ・ルームの内部公開を目玉に、慶應義塾大学三田キャンパス内の建築を紹介するマップを手に、自由に巡ってもらう方式を採用している。マップには解説ガイドをQRコードで埋め込み、いわゆるガイドツアー形式ではない試みを展開し、参加者の利便性に寄与したことが、アンケートからも伺える。さらに、本年度もガイドツアーを行った。「自由に見学できる」点が非常に好評である建築公開日の企画ではあるものの、やはりどうしても解説を聴きながら建築を見学したいとの声は強くあり、本年度も実施することとした。アート・センター学芸員がガイドをしながら、キャンパス内の建築を観て回るとともに、屋外に設置された彫刻作品等にも触れて、キャンパス全体をミュージアムに見立て「アート・リソース」を意識してもらう機会とした。アンケートではやはり、演説館と旧ノグチ・ルームが印象に残った、初めて入ることができて感激した、などの声が寄せられた。とりわけイサム・ノグチに関連する展覧会が多く開かれている今年は、旧ノグチ・ルームやノグチの彫刻作品への関心も高く、ツアーの参加者からは熱心な質問を数多くいただいた。

主催:「都市のカルチュラル・ナラティヴ」プロジェクト実行委員会、慶應義塾大学アート・センター
助成:平成 30 年度港区文化プログラム連携事業

日付

2018年10月17日、20日


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