慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center

信濃町往来——建築いま昔

 アート・センターでは2008年より、「塾内建築の記録資料整備」および「塾内(塾生・塾員・教職員)への情報発信・共有」を二つの軸とする「慶應義塾の建築」プロジェクトに取り組んでいる。このプロジェクトに蓄積された建築の記録資料に基づき、建築物のアート・リソース化に関する試みとして、慶應義塾信濃町キャンパス(医学部)での写真展を企画した。

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 本展覧会は、医学部を中心とした信濃町キャンパスに存在する/かつて存在した、貴重な建築の外観や内観を記録した写真の紹介を中心に企画された。現在、新規建築事業が進む中で変貌をとげようとしている信濃町キャンパス内において、学生や教員OBOGや来訪される方々が、ありし日の建築の姿や現在まで変わらずその内部で時を過ごしている建築を、写真というメディアを通じて鑑賞してもらう、という試みである。建築は、日々その姿を目にし、また、その中でさまざまな生活を送ってきた「記憶」を呼び覚ますものであり、「場所」と建築的記憶を、展示を介してつなげることを目的として本展は企画された。ある建築が存在した「場」で、すでに取り壊されてしまい現在では見ることのできない当該建築の写真を展示することとした。アート・センターにすでに蓄積されている、建築写真家、新良太氏が撮影した建築写真のほか、ありし日の建築がよみがえる創設時期の写真や図面などをパネル等で展示し、解説冊子を作成した上で、展示を目にする人々に向けてよりいっそう、塾内建築に文化的価値を見いだす機会を提供した。

主催:「都市のカルチュラル・ナラティヴ」プロジェクト実行委員会、慶應義塾大学アート・センター
助成:平成 30 年度港区文化プログラム連携事業

日付

2017年12月9日(土)ー 2018年5月31日(木)


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