Booklet 18 文化観光 『観光』のリマスタリング
福澤諭吉は「国光発於美術」(国の光は美術に発する)と記した書幅を残した。中国の古典『周易』にある「観国之光、利用賓得于王」(国の光を観るは、王に賓たる利あり)に由来するとされ、この言葉はまた観光という語の源ともされている。この言葉が本来持っていた「光」、つまり優れた文化的な所産等を、「観」、すなわち見る、示すという意味合いで観光を再検討し、観光立国が唱えられる今こそ、観光のリマスタリングをおこなうことが必要ではないであろうか。
B5変型 127頁 700円(税込) 送料210円 2010.3.31発行
目次
- はじめに (美山良夫)
1
- 文化観光の軌跡 (北川宗忠)
- 「文化観光」と文化施設マネジメントの近未来 (美山良夫)
2
- 英国人のグランドツアー
――その起源と歴史的発展 (小林麻衣子)
3
- 幕末江戸の、ひとり観光旅行
――『 江戸名所独案内』にみる、
近世末期の江戸市中旅ガイド (内藤正人) - 「日本八景」の選定
――1920 年代の日本におけるメディア・イベントと観光 (新田太郎)
4
- 目指せ観光大国! (星野佳路)
5
- 主要研究資料 (下平わか奈・美山良夫 編)