Booklet 17 福澤諭吉と近代美術
慶應義塾が創立150年を迎えた機会に、従来およそ議論されてこなかった福澤諭吉と美術をめぐる諸側面を追求する。わが国の近代化の功労者とも呼ばれる福澤諭吉だが、文明論における「異端」・「妄説」の重視、あるいは、福澤諭吉の生き方や思想に見られる制度的「公」に対する徹底した「パブリックな私」の重視は、実は近代における芸術の位置づけそのものに接近していよう。
B5変型 190頁 700円(税込) 送料290円 2009.3.31発行
目次
- はじめに (前田富士男)
1
- 資料二、三片にみる福澤諭吉
――『穎才新誌』と吟香日記と『時事新報』ほか(青木茂) - 福澤諭吉についての覚え書き(酒井忠康)
2
- 福澤諭吉と文化財保護(西川杏太郎)
- 福澤諭吉の「芸術」の概念(海津忠雄)
- 福澤諭吉のメセナ
――文化財保護の先導性(鈴木隆敏)
3
- 福澤諭吉とフランス美術
――近代の表象をめぐって(鷲見洋一) - 福澤先生とロンドン(髙宮利行)
- 福澤諭吉とアート
――奢侈・進歩史観・フェミニズム(池田幸弘) - 椅子の福澤諭吉
――「デザイン」にみる近代美術のトポロジー(前田富士男)
4
- 主要研究資料(前田典子・前田富士男 編)
- 関連年表(前田典子 編)