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富士ゼロックス版画コレクションによる

引用と創造――ウォーホル、ホックニー、オルデンバーグ

充実した所蔵作品を有する富士ゼロックス版画コレクションから、ポップアートの三作家—ウォーホル、ホックニー、オルデンバーグ—の1960年代作品を展示します。引用や翻案という長らく芸術の中で用いられてきた手法が大量消費社会の誕生という背景のもと新しい形で用いられた1960年代。この時代の気分を、関連するアーティスト・ブックも含めた展示で味わっていただければ幸いです。

引用や翻案は、長らく芸術の中で用いられてきた手法であり、他の作家の作品や先例から引用せずとも自己引用 self-citation は何らかの形でほとんど全ての近代以降の芸術家の手によって成されているといっていいでしょう。引用は創造を刺激し、新しいコンテクストに置かれることによって、新しい光を当てられるだけでなく、時にそのコンテクストを逆照射し、露わにします。例えば、これまで余りに多く引用、利用されてきたイメージ、モナリザはひとつのアイコンとして頬笑みながら、自らを取り扱う手法やコンテクスト、コンセプトを露わにし、新しい可能性をそのたびごとに引き出していきます。

1950年代中葉のイギリスに端を発したポップ・アートはその発句的なリチャード・ハミルトンの作品《何が今日の家庭をこれほど変え、魅力的にしているか》が雑誌から切り取った様々なアイテムのコラージュであることが象徴するように、引用――転用、借用、パラフレーズ、コラージュなど――様々なレベルでの引用が、その創造の大きな源でした。大量に生産される日用品やメディア化されたイメージを素材として画面に取り込む手法は、大量消費社会の誕生という背景を伴って、まさに時代を反映する芸術の在りかたに相応しいものでありました。そこでは、現実そのものから引用がなされていたのです。

日時

2007年2月4日(日)-2月10日(土) 11:00-17:00 無休・入場無料

会場

慶應義塾大学三田キャンパス 東館展示スペース

主催

港区

慶應義塾大学アート・センター

協力

富士ゼロックス株式会社

横田茂ギャラリー