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映画の/と時間 その5 ジャック・タチ ——喜劇の民主主義または日常生活のクリティーク

シンポジウム

映画の/と時間 その5 ジャック・タチ ——喜劇の民主主義または日常生活のクリティーク

「ぼくの伯父さん」だけが、あるいは「ユロ氏」だけが彼のすべてではないことに無自覚なまま、この稀代のコメディアン=シネアストは、日々忘れ去られようとしているかのようだ。奇しくもジャック・タチ没後20周年にあたるこの2002年、アート・センターはタチを蘇らせる。豊かに、みずみずしく、まさしく今日的に。  タチ研究家の第一人者・坂尻昌平氏を招き、視覚的・音響的に精緻を極める、その作品世界の無尽蔵な鉱脈を白日の下に晒し、知られざるタチのさまざまな側面にスポットを当てる。

2002年12月17日

於:三田キャンパス 北館ホール

パネラー

  • 坂尻昌平(映画研究家)
  • 藤崎 康(映画評論家)

司会:橋本順一(慶應義塾大学商学部教授/アート・センター短期所員)

主催

  • 慶應義塾大学アート・センター
  • 映画理論研究会
 

ジャック・タチ プロフィール

(Jacques Tati 1907-1982)ロシア名門貴族の血を引く。本名はタチシェフ。パントマイムの芸人から映画俳優を経て、監督に転じる。生涯6本の長編しか撮らなかったが、いずれ劣らぬ傑作ぞろいであり、そのすべてに「主演」している。彼が造型した「ユロ氏」は永遠のキャラクターとして、フランス人ならずとも知らぬ者はいないほどである。