柴田佳石《福澤諭吉胸像》三田キャンパス野外彫刻洗浄保存処置
三田キャンパスに設置されている3点の野外彫刻に関しては、2001年度に朝倉文夫《平和来》、柴田佳石《福澤諭吉胸像》について、2003年度、 2005年度、2007年度には2点に朝倉文夫《小山内薫像》を加えた3点について、洗浄保存処置を実施している。2009年度には2008年度に野外に再設置された菊池一雄《青年》を加えた全4点について洗浄保存処置を行った。再び作品表面に汚損が認められたため、上記4点について、アート・センターを通じて専門家によつ洗浄保存処置を行った。また、本年は特別にイサム・ノグチ《無》についても洗浄保存処置を施した。本件はそのうちの1点である。
保存修復作業記録
2014年3月13日 ブロンズスタジオ・黒川弘毅/作業者:黒川弘毅、伊藤一洋、田代哲也
作品
作者=柴田佳石
作品名=福沢諭吉先生胸像
材質=ブロンズ
制作年=1953年
寸法=96×88×44cm
【修復処置事項および内容】
・表面の状態:平成23年度の作業時と比較して、顕著な変化は認められない。ワックスの部分的喪失と撥水性の減退がみられた。
・鳥の排泄物:痕跡が見られた。
・人為的キズ・落書きの個所:なし。
・ピンホール(鬆)・穴・亀裂の個所:顕著なものは認められない。
・内部からの噴出・析出物:なし。
・破損・欠失個所:なし。
・変形個所:なし。
・その他:台石目地からのカルシウムの析出が顕著にみられた。
・固定状態:良好。
【作業の基本方針】
洗浄し保護剤を更新して撥水性を維持する。
【作業内容】
1. 洗浄作業
非イオン系洗剤を用いて洗浄した。
使用材料 非イオン系洗剤溶液
2. 保護剤塗布作業
蜜蝋を全体に塗布した。
輪郭にメリハリが出るように光沢を調整した。
使用材料 蜜蝋、リグロイン
【作業結果】
作業前と比較して、顕著な変化は認められない。
Date
2014年3月3日
What's on
- SHOW-CASE PROJECT Extra-1 Motohiro Tomii: The Presence of Objects and Matters
- 舞踏家・上杉満代による舞踏ワークショップ「呼吸を遊び 体と遊び 床を踏む!」
- Keio University Mita Campus Architecture Open Day
- Correspondences and Hyōryūshi [Drifting-poetry]
- インクルーシヴ・プログラム 「きょうの料理」でめぐる100年!ツアー
- Papier Plié 02: Correspondences between Shuzo Takiguchi and Shusaku Arakawa/Madeline Gins — Margin and Blank