映画の/と時間 その6 『カリガリ博士』
ヒトラーの出現を予告したドイツ表現派怪奇映画の傑作が、今、眠りから覚め、映画史の闇の中から立ち上がる!
カリガリとはだれか。慈悲深い精神科医? 狂った科学者(マッドサイエンティスト)? はたまたカリスマ的催眠術師?——答えは『カリガリ博士』というフィルム=迷宮の中に隠されている……。
『カリガリ』は、怪奇映画の古典であるばかりではなく、不況とテロルに見舞われ、混沌と不安が、頽廃と熱気が、オカルトと科学が入り乱れたナチス政権前夜=ワイマール時代の生んだ毒花である。そして、現代日本の躁鬱病的にして夢遊病的な空気をも予見した、永遠の「時代の診断書」=「黙示録映画」でもある。
アート・センターは、今回初めて、歴史的パースペクティヴのもとに『カリガリ』にスポットを当て、その時代背景、および映画史的射程を大胆に読み解く。
Date
2003年5月8日
Venue
三田キャンパス 北館ホール
Audience
Lecturer/Performer
講師:藤崎 康(映画評論家)|橋本順一(慶應義塾大学商学部教授)
Timetable
カリガリ博士 (DAS CABINET DES DR. CALIGARI)
監督:ロベルト・ヴィーネ
出演:ヴェルナー・クラウス/コンラート・ファイト
1919年/ドイツ/67分 モノクロ/サイレント
※ 当日はビデオ上映です
オリジナル英語字幕・日本語字幕付
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Organiser(s)
慶應義塾大学アート・センター|映画理論研究会
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